かまいたちの夜

今週のお題「ゲームの思い出」


私は全く本を読まない子供だったが、受験の時期に模試を受けると、中学の国語や高校の現代文の成績は悪くなかった。(と言ってもたかが知れてるが)

現代文読解の勉強なんてしたことないし、漢字すらほとんど勉強していなかった。

こういうのは文章をたくさん読んでいる人が得意なものではないのか…他の人はあまりやっていないのに自分はやっていることが何かあるのだろうか。


なぜか不思議だったのだが、あるとき気づいたことがある。


「ゲームはやりまくってたやないか!」


ゲームと言ってもいろいろあるが、文章を読まなくてはならない物も多い。

例えば攻略法を調べずにRPGをクリアするためには、街の人などの話を聞いて(読んで)、理解して進めていかなくてはならない。

しかも早く先に進めたいので、早く読んで理解しようとする。


そして私がやったゲームの中でおそらく最も文章を読まなくてはならなかったのは、「かまいたちの夜」だ。

知っている人には超懐かしくて誰かと思い出話をしたくなってしまうような名作だと思う。

これは「サウンドノベル」というジャンルのゲームで、当時は割と珍しかった。

ゲーム画面上で小説を読み進めると、

ところどころで選択肢が現れ、主人公がどういった行動を取るか決める、

その選択によって、小説の内容が変わっていく、

そしてバックでは音楽が流れ、要所で効果音が鳴り、小説を盛り上げる、

というものだ。


本を読むのが嫌いだった私は、このゲームへの第一印象として、「音楽聴きながら本を読むだけじゃないのか?」と、ゲームとしての価値があるのか疑問だった。

だが、ドラクエを製作していた関係者が作ったゲームであるとの情報を聞き、それなら面白いのかもしれないと、なんとなく買ってしまったのだった。


やってみるとかなりハマった。

プロの小説家が文章を書いてるだけあって、話が面白い。

読み手に顔を想像させるためか登場人物がすべて影だけになっており、そのシュールな映像も少し話題を呼んだ。


メインのストーリーとしては、こんな感じだった。

主人公は大学生の男で、好意を持っている友人の女性と一緒に山奥のペンションに来ている。

そこで殺人事件が起こる。

まだ携帯電話が普及する前で、宿の電話線は切れてしまって繋がらず、しかも天気が悪く大吹雪。

陸の孤島にあるペンションなので、全く外界と連絡がつかない。

ペンションの従業員か客の中に犯人がいるのは間違い無いのだが、しかたなくみんなでお互いを監視しながら翌日まで過ごそうとする。

しかし、犯人が隙をみて次々に人を殺していく。

早く犯人を見つけないと全滅…といった話だ。


途中で関西弁のおっさんが犯人だと推理し、地下室に閉じ込めるが、その後に殺人が起こってしまう。

地下室の鍵を確認しに行くと、鍵が開いている。

あのおっさんが逃げたのか…と地下室に確認しに行くとき、子供だった私は恐怖を感じながらも、夢中になって読み進めた。


結局、最初のプレイでは主人公が隙をつかれて犯人に殺されてゲームオーバー。

自分が殺されても犯人は分からないようになっていた。

何度もプレイして何度も読み返しているうちに犯人が分かり、ようやく途中で捕まえることができるようになった。


一度クリアすると新しい選択肢が現れ、また違う話が出てくるようになる。

ペンションに各国のスパイが集結しており、自分の友人も実はスパイだというぶっとんだ話、幽霊が出るというこれまた現実味のないオカルト的な話。。


どれも熱中してプレイしているうちに、確実に私の読解力は上がっていただろう。


意外とゲームが勉強の役に立つこともあるものだ。


それにしてもこの懐かしいゲーム、誰か語り合いたくなってきた。